メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

藤原帰一の映画愛

存在のない子供たち 過酷な世界生きる姿は、自分のことではないのか

 レバノンから届いた映画。専門が国際政治なので、レバノンと聞くと、内戦と難民を考えてしまいます。

 まず、内戦。1975年に内戦が勃発し、国境を接するシリア、そしてイスラエルが軍事介入と占領に踏み切りました。90年に内戦が収束した後もシリアによる占領やイスラエルの再介入など、混乱と緊張が続きます。

 そして、難民。かつては内戦のために国外に難民が逃れていったレバノンが、今度はシリアの内戦のため、難民の流れ込む国になったんです。国連難民高等弁務官がシリア難民と認定したおよそ560万人のうち、93万人近くがレバノンに居住しています。

 この数字だけで胸が潰れますが、国際政治だと出てくるのは数字だけ。でも映画ですと、数字という形で抽象化されてしまったひとりひとりの人間の経験を表現することができる。個人の苦難に焦点が当たることによって、数字だけでも潰れた胸は、もっと潰れずにはいられなくなります。

この記事は有料記事です。

残り1215文字(全文1611文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. GSで偽1000円札使われる 山口・下関 透かしある手の込んだ作り 記番号や印影はなし

  2. ディエゴ・マラドーナさん死去 60歳 サッカー界の「レジェンド」

  3. マラドーナ氏が手術へ 左頭部に硬膜下血腫

  4. ソフトバンクの選手が付けている目の下の「黒いアレ」って何?

  5. 菅首相「ほぼゼロ回答」 桜を見る会で責任回避答弁に終始 衆参予算委集中審議

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです