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余録

「しゃべくり漫才」の元祖・花菱アチャコにも吉本興業での闇営業があった…

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 「しゃべくり漫才」の元祖・花菱(はなびし)アチャコにも吉本興業での闇営業があった。千歳家今男(ちとせやいまお)とコンビを組んだ当時、山口の元足袋(たび)屋の百貨店の客寄せ公演に無断出演して発覚、新聞も大報道する騒ぎとなった▲「遊芸(ゆうげい)稼(かせぎ)人(にん)」とは戦前の芸人の鑑札(かんさつ)名だが、公演に警察の鑑札検査が入り、その問い合わせで吉本に闇営業がばれたのだ。ギャラを受領済みの公演は「アチャラコ・今勇」の変名で行った。帰路は「身の危険を感じた」と自伝にある▲帰阪後は「謹慎」となったが、その実は連夜お客の席に呼ばれ通しだった。桂春団治(かつらはるだんじ)ら有力芸人の仲立ちで会社側にわびを入れたのは1カ月後だった。復帰後の舞台では「やはり足袋屋は足がついていかん」のギャグで受けたという▲アチャコは直後の芸人引き抜き騒動での身辺への脅しや「ゴロツキ」の暗躍も自伝に記した。興行界と暴力団の結びつきが強かった時代の話だが、こちらは反社会的勢力相手の芸人の闇営業から巻き起こった今日の吉本興業の騒動だ▲闇営業での芸人処分から、人気芸人が謝罪表明を社長に阻まれたという涙の記者会見、そして当の社長による処分撤回会見である。一連の騒ぎで分かったのは、所属芸人の扱いにおいてアチャコの時代とさして変わらぬ会社の体質だ▲古い上下関係の押しつけがまかり通り、脅しやら泣きやら有力者の仲介やらのすったもんだである。契約やルールで笑いをとれるわけではないが、所属芸人の「遊芸稼人」扱いはもうこれまでにした方がいい。

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