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練馬で坂本繁二郎回顧展 人生の歩みとともに

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 <出かけてみませんか 毎日新聞社の催し>

     近代日本を代表する洋画家、坂本繁二郎(1882~1969年)。坂本が描いた最初期から晩年までの絵画が成熟していく過程を、人生の歩みとともに紹介する回顧展「没後50年 坂本繁二郎展」を練馬区立美術館(東京都練馬区)で開催中です。前回に続き、同館の加藤陽介主席学芸員が、主な作品を解説します。

    画壇と隔絶 作画三昧 水より上る馬 1937年

     3年にわたるフランス留学を終え、42歳になっていた坂本は帰国したその足で故郷に戻り、以来、八女(やめ)にアトリエを構え、画壇とは隔絶した作画三昧の生活に入る。その頃のテーマは馬で、阿蘇や雲仙の放牧馬や馬市をスケッチして歩いたという。ポーズを決めた馬の描写が多い中、水面を波立たせながら地に上がる動的な姿は坂本作品では珍しい。全体が黄や薄青の同系色でまとめられ、天空に湧き上がる雲が馬に変化したかのような幻想感が漂う一図である。

    戦争で移動制限 静物画に集中 モートル図 1952年

     戦争が長引き、国内での移動が制限される中、坂本のテーマは静物画に集中していく。「描きたいものは目の前にいくらでもある」との言葉通り、柿やりんごから能面や箱、果ては石ころまで、静謐(せいひつ)な画面にその対象物の存在を表現している。これは北九州の電気機器メーカーが社史の巻頭を飾る絵として依頼したモーターの静物画。坂本の静物画の中でもひときわ異彩を放っている。いつもは描かない机を描くことで、物としての重量感、実在感を増している。

    老いて自宅籠もり 月 1966年

     坂本繁二郎「月」 1964年、82歳となった坂本は視力、体力の衰え著しく、日課であったアトリエ通いもままならず、自宅の2階が画室となっていった。その頃より窓から見える月をテーマに選ぶようになる。「静かさのなかに秘めたあふれるような充実感に打たれた」といい、また「老いの心境が月にモチーフをもとめた」とも語っている。本図は坂本にとって最も大きな月の絵で、菩提寺に自ら持参し献納したもの。1969年7月21日の告別式の際に参列者に公開された。


     <会期>9月16日(月・祝)まで。月曜休館(ただし祝日・振り替え休日の場合は開館、翌日休館)。開館時間は午前10時から午後6時(入館は午後5時半まで)<会場>練馬区立美術館(東京都練馬区貫井1の36の16、西武池袋線・中村橋駅下車徒歩3分)<観覧料>一般1000円▽高校・大学生、65~74歳800円▽中学生以下、75歳以上は無料 ※無料、割引対象の方は年齢等確認できるものを提示<問い合わせ>練馬区立美術館(03・3577・1821)

     主催 毎日新聞社、練馬区立美術館(公益財団法人練馬区文化振興協会)/特別助成 公益財団法人石橋財団


     t.jigyou@mainichi.co.jp

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