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記者の目

香港デモを歩いて 出口見えぬ若者らの闘い=福岡静哉(台北支局)

幹線道路が市民で埋め尽くされた大規模デモ=香港・金鐘で6月16日、福岡静哉撮影

 香港から刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡せる「逃亡犯条例」改正の動きは、香港史上最大とも言える大規模デモによって食い止められた。だが、「1国2制度」という名のもとに香港政治を事実上統制下に置く中国政府から、最終的に民主主義を勝ち取るのは極めて難しい。この厳しい現実の中で、香港市民は今もデモを続けている。

 6月9日に約103万人(主催者発表)、16日に約200万人(同)が参加した大規模デモを私も市民と共に歩いた。ラッシュ時の満員電車内にいながら前に進む感覚だ。10メートル先が果てしなく遠い。お年寄りやベビーカーを押す家族連れも大勢いる。老いも若きもみな真剣だ。疲れるとデモから外れて飲食店で休み、また戻る。両親、妻、長女(4)と参加した会社員、李柏寧さん(26)は「デモに初めて参加した。条例改正案が成立すれば、家族や知人の身に危険が及ぶかもしれない」と話した。

 条例改正案に対し、人々は「冤罪(えんざい)で拘束され、不公平な中国の司法に裁かれる」との不安を強めた。香港紙「明報」が9日のデモ参加者に取材したところ「初めてデモに参加した」と回答した人が約33%に上った。政治に無関心な層も街頭に出たことが大規模デモにつながり、香港政府は改正案の審議をストップした。今ある自由や安全すら奪われることへの恐怖が市民を団結させた。

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