進む「学会離れ」 “ものづくり”からサービスへ 時代の変化に対応できず

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学会の主な役割と意義
学会の主な役割と意義

 国内の研究者の「学会離れ」が進んでいることが、科学技術振興機構と毎日新聞の調査で判明した。自然科学系の研究者数は増えているのに、なぜ学会の会員数が減っているのか。背景や影響を探った。

 学会離れの主な理由に挙げられるのは、大学や民間の研究環境が変化してきていることだ。

 例えば前身組織を含め140年以上の伝統がある日本物理学会。1999年末時点の約1万9130人をピークに個人会員が毎年平均約160人ずつ減少している。昨年度まで学会の会計理事だった太田仁・神戸大教授(物性実験)によると、大学院生の会員数はこの20年間ほぼ横ばいで、減少分は主に大学教員だという。

 大学教員が学会を退会する年齢分布にはピークが二つある。一つは定年退職時だ。太田さんは「国からの運営費交付金の削減で多くの国立大学は人件費の削減を迫られ、定年退職者の補充をしていない。そのため、物理学の教員の全体数が減り、学会の会員数の減少にもつながっている」と説明する。

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