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北村英治 涙する人のためのジャズ

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 <楽庫(らっこ)>

 「ジャズで踊って リキュルで更(ふ)けて」……西条八十作詞、中山晋平作曲、佐藤千夜子が歌って大ヒットした「東京行進曲」である。1929年5月1日発売され25万枚のヒットを記録した。29年といえば、ソ連のスターリン独裁体制が完成し、独ベルリンで血のメーデー事件が発生する。秋には米ニューヨーク市場で株が大暴落、世界恐慌が始まる。

 こんな時代に“ジャズで踊る”歌が流行したのは、先行きの不安や戦争の恐怖に包まれた庶民が精神的バランスを取る一つの方法だったに違いない。世界でも数少ない主流派の現役ジャズクラリネット奏者、北村英治は、そのレコードが発売される約3週間前の4月8日、東京・渋谷に生まれた。

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