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社説

18、19歳の投票率31% 主権者教育の立て直しを

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 これもまた深刻な数字である。

 先の参院選での18、19歳の投票率(選挙区、速報値)は31%にとどまり、全体の投票率(48%)より約17ポイントも低かったことが分かった。

 投票年齢が18歳に引き下げられて4年目。若者の政治への関心を高めるため、高校では政治の仕組みや投票の仕方などを学ぶ主権者教育が始まっているが、早くもおざなりになっていないだろうか。

 総務省によると18、19歳の今回の投票率は、18歳選挙権導入後、初の国政選挙となった2016年の参院選と比べて15ポイントも減った。18歳は34%で、19歳は28%まで落ち込んだ。

 投票権を得た最初の機会に投票に行かないと、その後もずっと棄権してしまう人が少なくないという。学校で政治を学ぶのは、そんな流れを食い止める狙いがあったはずだ。

 文部科学省は公立、私立全ての高校生に主権者教育用の副教材を配布している。3年前の参院選に備え15年度に主権者教育を実施した高校は94%だったと同省は発表している。

 ところが「明るい選挙推進協会」が、その時点で高校生だった若者にアンケート調査したところ、「授業などで選挙について説明があった」と答えた人は51%だった。模擬投票の実施など積極的に取り組む高校は確かに増えたが、副教材を配るだけといった高校も多いとみられる。

 3年前の参院選では東京都などで18歳の投票率が全体の平均を上回った。学校や自治体の取り組み次第で若者の投票率は大きく変わると関係者は口をそろえる。

 18歳より19歳が低い状況も変わらない。高校を卒業し、大学進学などで引っ越しても住民票を移さない若者が多いのが大きな要因だ。大学生も4年間生活する自治体に住民票を移すのが原則だということをさらに周知させるべきだろう。

 授業の中で「政治的中立」をどう確保するか。依然として悩み、二の足を踏む教師も多い。安倍晋三政権は今、主権者教育より、保守的な価値観を重視するような道徳教育に力を入れているようだ。

 だが何のために投票するのか、民主政治の大切さを学び、生徒一人一人が考えて意見を交わすのが主権者教育の原点だ。政府は現状を把握して早急に立て直す必要がある。

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