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憂楽帳

被爆医師の遺言

 「自分だけが生き残り、後ろめたい気持ちがある」。そう繰り返し語っていた老医師が5月、鬼籍に入った。自身も長崎で被爆し、大阪の診療所で50年以上、被爆者の治療を続けた小林栄一さん(享年93)。8年前に診療所に通い詰め、連載記事を書いた縁で訃報が届いた。白衣姿の柔和な笑顔を思い出し、寂しさが募った。

 74年前の夏、医学生だった小林さんは爆心地からわ…

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