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余録

「プーチン大統領の支持率が120%だって?」…

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 「プーチン大統領の支持率が120%だって?」「支持者1人に3度の回答をノルマにしたんだ」--現代ロシアのアネクドート(風刺笑話)だが、「ノルマ」も「アネクドート」も盛りは旧ソ連時代だった▲収容所にノルマ未達成で入れられた男、職業を尋ねると「消防士さ」--はかつて小欄で紹介したソ連のアネクドートである。事実は笑話より奇で、スターリンの大粛清では捕縛すべき「反ソ分子」の数の地域別ノルマがあったとか▲ソ連の社会主義経済が効率化や新製品開発より数量的ノルマ達成の偽装競争に陥って破綻(はたん)したのはよく知られる。なのに今の日本でもロシア語起源の言葉を挙げれば、イクラ、ウオッカと並んでノルマが選ばれるのはどうしたことか▲保険の乗り換えを勧めて新旧契約の保険料を二重払いさせるなど、大量の不正契約が明るみに出たかんぽ生命である。不正総数は9万件を超える可能性がある。背景にあるのは販売にあたる郵便局員に課せられた過大なノルマだった▲なかにはノルマ達成のため契約書類を偽造していた例もある。パワハラや自腹(じばら)契約などの横行も伝えられた。何より悲しいのは、自分たちを信頼し切った高齢者らに不利益な契約をさせて恥じぬ今日の「郵便さん」の無残な姿である▲半官半民となった今の郵便さんのノルマ経営は何を示しているのか。公共的な財産である庶民の信頼を自らかなぐり捨て、なのに民間企業として新たな価値創造もできぬ官と民の最悪の組み合わせだろう。

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