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社説

米軍機事故ガイドライン 地位協定改定見すえたい

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 米軍の航空機が基地外で事故を起こした場合の対応を定めた日米ガイドラインが改正された。事故現場への日本側の立ち入りが「迅速かつ早期」に行われると明記された。

     これで実際に運用が改善されるのなら一歩前進と言えるだろう。ただし、米側の同意を必要とする規定が残されたままだ。実効性が担保されるのか、疑念は拭えない。

     沖縄県の玉城デニー知事は「一定の評価」をしながらも「現場において速やかな立ち入りが可能なのか注視する必要がある」と指摘した。

     改正のきっかけとなったのは2017年、同県東村の民間牧草地に米軍ヘリが不時着、炎上した事故だった。日本側の立ち入りが認められたのは6日後で、米側が事故機とともに、有害物質で汚染された可能性のある土まで持ち去った後だった。

     ひとたび事故が起きれば、国民の生命・財産に重大な被害が生じかねない。日本側が主体的に現場を検証し、原因究明と再発防止に取り組むのは当然だ。米軍任せにすることがあってはならない。

     改正前のガイドラインは同県宜野湾市の市街地にある沖縄国際大への米軍ヘリ墜落事故(04年)の翌年に策定された。そのときも米側が事故現場を封鎖し、県が強く反発したのを受けたものだったが、米軍による立ち入り規制を追認する内容にとどまっていた。

     米軍が民有地に規制線を張るのは、米軍に幅広い特権を認めた日米地位協定に基づき、米国の財産を保護する措置とされている。

     それが日本側の財産権や捜査より優先される背景には、日本の国内法が駐留米軍に適用されないとの立場を政府がとってきた問題がある。

     日本と同じく第二次大戦で敗れた側のドイツ、イタリアでは駐留米軍に国内法が適用される。事故時の対応だけでなく、普段の訓練も厳しい法的な規制を受けている。

     独伊と比較し、訓練の規制もままならない日本の現状は明らかに不公平だ。騒音防止協定を結んでも運用は米側の裁量に委ねられ、制限されたはずの夜間・早朝や低空の飛行訓練に住民は苦しんでいる。

     政府は新ガイドラインの運用徹底を図るとともに、その先に地位協定の見直しを見すえるべきだ。

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