メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

黒武御神火御殿-三島屋変調百物語六之続

/352 第四話 黒武御神火御殿=宮部みゆき 題字・絵 藤枝リュウジ

 つくづくと検分し、裏返して、左右の袖を覗(のぞ)き込み、縫い目を検(あらた)める。それから当て布を手に取った。

 あの、ひらがなの文字列。軽く目を瞠(みは)ったが、骨董(こっとう)屋の店主は表情を変えなかった。

「その文字に、よくないものが封じ込められているんです」

「ははあ」

「もともと悪(あ)しきものではない--いや、いけないものなんですが、意味の違う悪いものになってしまっていると申しますか」

 我ながら情けないほどこんがらがる。こうしてしげしげと検めると、印半天に焼け焦げの一つも残されていないことが、あらためて禍々(まがまが)しく思えてくる。

この記事は有料記事です。

残り580文字(全文853文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 岡村隆史さんが結婚 相手は一般の30代女性

  2. 鳥取県教委、部活遠征で教員83人処分 生徒をマイカーに 実態に合わずの声も

  3. 石破氏動かした幹部の一言 2日徹夜して決断「これが俺の生き様」

  4. ORICON NEWS 岡村隆史、10年来の友人と結婚 決め手は「ここ半年くらい本当に支えてもらった」

  5. 「幻のヘビ」シロマダラ、民家で鉢の下から見つかる 千葉・柏

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです