
大阪府の百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群(堺市、羽曳野(はびきの)・藤井寺市)が世界遺産に登録されることが決まった。しかし、古墳群を構成する4~5世紀の古墳計49基のうち、宮内庁が天皇や皇族の墓として管理する陵墓8基が、教科書とは異なる「○○天皇陵古墳」といった名前で申請されたことは今後に課題を残したと思う。考古学の蓄積に基づき、地名にちなんだ名称を尊重することが、長い目で見て遺産の保護や観光振興に生きるはずだからだ。今後は教科書同様、地名に基づいた名称に統一するか、せめて両方の名称を併記すべきだと考える。
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