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私の社会保障論 聴覚障害者とがん医療=白十字訪問看護ステーション統括所長・秋山正子

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意思疎通のため環境整備を

 7月7日、東京都内で「がんば聾(ろう) 啓発イベント」が東京都聴覚障害者連盟の協力で開かれ、雨にもかかわらず、約150人が集まった。

 対象が聴覚障害者、手話通訳者、医療従事者らということで、会場の公用語は手話。拍手も手話で表現するので、パチパチという音ではなく、両手を上げてひらひらと舞うように細かく振る動作を一斉に行う。静かな中に仲間意識の一体感が生まれ、それは圧巻。熱心にメモを取りながらも、手話で隣近所の方との会話がはずんだ。

 この「がんば聾」は聴覚障害を持つ皆川明子さんががんの診断や治療を受ける過程でさまざまな困難に直面し、仲間作りがしたいと2014年に立ち上げた。聴覚障害者のがん体験者(サバイバー)やその家族が集まって、情報交換したり、励まし合ったりする活動をしている。リレー・フォー・ライフなどのがん啓発イベントにも積極的に参加して、がんになって十分な情報が届かず、より一層の孤独を感じてしまう同じ境遇の方たちへの支…

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