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奈良市都祁(つげ)南之庄町の中山間地で、羽間(はま)一登さん(43)が昔ながらの農機具を活用しながら無肥料・無農薬による米作りを続けている。手間ひまはかかるが「おいしい」と県外から繰り返し注文する客もおり、「植物と土の力だけで育てた安心な作物を届けたい」と話す。【塩路佳子】
7月中旬、羽間さんの田んぼを訪ねると「田車」で雑草取りをしていた。昭和中ごろまで広く使われていた手押しの除草器で、金属製の刃で土をかき混ぜながら草を取っていく。「道具は借りたり、譲ってもらったり。地域の人に助けてもらっている」。倉庫の中にある、もみの選別機「唐箕(とうみ)」や足踏み脱穀機も現役だ。
羽間さんは堺市出身。農業大学校を卒業後、北海道の農協で働いた。現地で農薬や大型機械を使った大規模農業を目の当たりにし、「薬の力で農作物ができている」と疑問を抱いたという。
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