連載

熱狂ゲノム

人間をはじめ全ての生物が持つ遺伝情報「ゲノム」。最先端の研究機関が研究を独占する領域だったが、新技術の登場で医療や食品のほか趣味の世界にまで爆発的に広がろうとしている。この熱狂ぶりはどこに向かい、何をもたらすのか。第1部は自然環境やペットなど身近に迫るゲノム技術の現状を追う。

連載一覧

熱狂ゲノム

第1部 身近に迫る技術/2 市民集い遺伝子改変

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
雑菌などが入らないようにした装置に手を入れ、ゲノム編集の実験をするバイオクラブ参加者=東京都渋谷区で、山下浩一撮影
雑菌などが入らないようにした装置に手を入れ、ゲノム編集の実験をするバイオクラブ参加者=東京都渋谷区で、山下浩一撮影

 「まず、アルコールで手を消毒しましょう」「(微量の液体を量り採る)マイクロピペットを10マイクロリットルにセットしてください」。5月の日曜日。東京都渋谷区の一角に建つビル内の小さな実験室に、30~40代の男女5人が集まり、生物実験に取り組んでいた。

 市民サークル「BioClub(バイオクラブ)」が主催する体験型講座「やってみようゲノム編集」。講師役のジコン・チャンさん(41)の指示に従い、4人が作業を進める。空気中のほこりや雑菌が入らないよう作業スペースを清浄に保つ装置が置かれ、そこに手を入れて実験器具を操る。棚にはフラスコやビーカーがずらりと並ぶ。

 チャンさんは外資系証券会社に勤める傍ら、6年ほど前から米マサチューセッツ工科大のオンライン講座などで生物学を学んできた。昨夏からクラブの活動に参加し、今では講座を企画して講師役を務めるまでになった。

この記事は有料記事です。

残り2246文字(全文2625文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集