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余録

ドイツに近い仏アルザス地方ストラスブールに…

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 ドイツに近い仏アルザス地方ストラスブールに欧州連合(EU)の国会に当たる欧州議会の議事堂が建つ。建設途中のように見えるビルは、16世紀の画家ブリューゲルの描いた「バベルの塔」を想起させる▲バベルの塔は旧約聖書の創世記に登場する未完の巨塔だ。大洪水の後、一つの言葉をしゃべっていたノアの子孫が、天に届く塔を造り「われわれの名を有名にしよう」と企てた。だが、その傲慢さが神の怒りを買う▲「彼らの言葉を混乱させ、たがいに通じないようにしよう」。神は一つだった言葉をバラバラにし、人々を離散させ、意思疎通できないようにしたという。すなわち、私たちが習得に苦労する「外国語」の誕生である▲2019年度の全国学力テストで中学3年生の英語は「読む・聞く・書く・話す」の4技能のうち「話す」の平均正答率が3割で最低だった。授業で習っていても、慣れない外国語を話そうとして、どぎまぎする気持ちはよく分かる▲人工知能(AI)で自動翻訳機がいくら発達しても、人々が言葉を交わして理解し合い、おしゃべりを楽しむ大切さは色あせない。神がバベルの塔計画を挫折させたのも、人と人がつながる言葉の力を知っていたからだとも言える▲学力テストの英語は、海外事情に接する機会の多い都市部や自治体で好成績だったという。東京五輪・パラリンピックが開催される来年、政府は4000万人の外国人観光客の来日を見込む。各地で「生きた英語」に触れる好機でもある。

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