津久井智子さんが作った消しゴムはんこで作った葛飾北斎の「富嶽三十六景 凱風快晴(がいふうかいせい)」
消しゴムはんこ作家の津久井智子(つくい・ともこ)さん=大阪市北区で、長尾真希子撮影
(上から時計回りに)スタンプインク、トレーシングペーパー、ハガキサイズの消しゴム、シャープペンシル、彫刻刀(丸刀、三角刀)
手軽に楽しめる消しゴムはんこを使って、多色刷りの浮世絵づくりに挑戦してみませんか? 消しゴムはんこ作家の津久井智子さん(39)=静岡県熱海市=に作り方を教えてもらいました。【長尾真希子】
「消しゴムはんこは、木版画よりも力を使わずに彫ることができます。技術やセンスのほか、構成力、企画力も問われ、頭も使うので、子どものころから始めるといいですよ」と津久井さんは話します。
浮世絵は、江戸時代に成立し、庶民に愛されました。出版社にあたる版元の指示のもと、下絵を描く人(絵師)、版木を彫る人(彫師)、色を塗り重ね、刷る人(摺師)の4人が分業で作ります。一方、消しゴムはんこは、1人ですべて作ります。
道具は文房具店のほか、100円ショップなどでも、そろえることができます。「消しゴムは、軟らかすぎるともろいので、硬くて弾力が少ないものがオススメです」
鮮やかな多色刷り
今回作る浮世絵は、色鮮やかな赤富士が印象的な葛飾北斎の「冨嶽三十六景 凱風快晴」です。「色が多いほど、本物に近くなる」と津久井さんは7色を使いましたが、とりあえず山、空、木の3色があれば、赤富士を作ることができます。
浮世絵は、使う色の数だけ版木を作らなくてはいけませんが、消しゴムはんこの場合、2色を1枚に簡略化できます。今回は、「山部分」と「空と木部分」に分けて作ります。消しゴムは、2枚用意してもいいし、1枚の表と裏を使って節約することもできます。
危険なので彫刻刀を扱う時は、刃の先に指を置かないよう注意します。「小学生の時から、刃物を扱っていると、切れ味や素材への力加減などの感覚が身につくので、料理や木工などに役立ちます」=2面につづく
教えてくれた人
はんこ作家 津久井智子さん
<用意するもの>
(上から時計回りに)スタンプインク、トレーシングペーパー、ハガキサイズの消しゴム、シャープペンシル、彫刻刀(丸刀、三角刀)