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今週の本棚・新刊

『狂言を生きる』=野村万作・著

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 (朝日出版社・5400円)

 今年六月、八十八歳の祝いに素晴らしい「三番叟(さんばそう)」を見せた狂言の名手野村万作の芸談である。万作は名人野村万蔵の次男、三歳で初舞台。その八十五年に及ぶ芸歴は、狂言のおよそ三代にわたる歴史であった。

 狂言は室町時代に起こって江戸時代に今日の姿に完成した。父万蔵はこの前近代の狂言に生きた名人。その時代の人は、狂言は演劇ではないと固く信じていた。しかし息子万作は、新…

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