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今週の本棚

磯田道史・評 『焼けあとのちかい』=半藤一利・文、塚本やすし・絵

 (大月書店・1620円)

 八月十五日が近い。令和になって、はじめての敗戦の日がくる。天皇陛下も戦後のお生まれとなり、昭和の戦争は、どうしても遠のいた感がある。若い国会議員は酔っぱらって「北方領土は戦争で解決できないのか」と言った。不安がつのる。八十歳代、九十歳代の戦争体験者は、この風潮を心配されているのを、ひしひしと感じる。

 令和の元号の考案者と目される万葉学の中西進氏は、広島から東京に引っ越したあと、同級生たちが原爆で焼き殺された。会えば、平和への思いを諄々(じゅんじゅん)と説かれる。女優で作家の岸惠子氏は、横浜空襲のなかを一人で逃げ回った。とめる大人をふりきって、防空壕(ごう)を出て、樹(き)に登り、かろうじて助かった。樹上から炎上する我が家をみて「宿題も燃えた。しなくていいと思った」と微笑(ほほえ)まれたのを憶…

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