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余録

広島はチンチン電車の街だ…

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 広島はチンチン電車の街だ。国内で最長、6路線19キロの軌道を路面電車がきめこまかく動き回っている。その中に原爆から生き残った2両が現役でいる。1942年製造の「被爆電車」651号と652号だ▲朝のラッシュ時だけの助っ人だが、レトロな車両は馬力不足でスピードが出ない。次第に後続の電車が距離を縮め、それらを従えて走る格好になるため「部隊長」というユーモラスなあだ名がついた▲「年をとると思うように動けんようになって。若いもんはええのお。上り坂だろうが、あっちゅう間に行きよる」。広島弁でそう話すのは擬人化された部隊長。嶋崎靖(しまざき・やすし)さん作・演出の音楽朗読劇「ヒロシマ」(10日に東京・新宿で上演)の一場面だ▲劇には鉢巻きを締めた女性の車掌も登場する。実は原爆投下当時、路面電車の運転士と車掌の約7割は14歳から17歳の少女だった。男性の大半が戦争に取られたため、広島電鉄の家政女学校に通う女生徒が即席の乗務員になっていた。多くは勤務中に地獄を見ている▲広島平和記念資料館に市民が描いた原爆の絵が展示されている。素人の絵なのに、一枚一枚にただ事ではない迫力がある。広島市立大の直野章子(なおの・あきこ)教授は「あまりにすさまじくて言語化できない記憶が絵になっている」と語る▲芝居で広島を表現することも同じだろう。「後輩を助けようと手を取ったらべろっと皮がはがれた。うちはそのまま逃げました」。少女車掌役の声と表情があの日に連れて行く。74年前の8月6日に。

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