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米乱射、中南米系を標的 移民の街「愛で対抗」 献血に住民ら行列

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銃乱射事件の追悼集会で住民たちは手を取り合い、団結を誓った=米南部テキサス州エルパソで2019年8月4日、福永方人撮影
銃乱射事件の追悼集会で住民たちは手を取り合い、団結を誓った=米南部テキサス州エルパソで2019年8月4日、福永方人撮影

 20人が死亡し、26人が負傷した米南部テキサス州エルパソでの銃乱射事件は、米国史上初めて中南米系移民を標的にした「国内テロ」として捜査が進む。中南米系移民が8割を占める街には動揺が広がったが、事件を乗り越えようと市民が団結する動きも強まっている。移民の共同体の「誰も排除しない」という姿勢は揺らいでいない。

 事件から一夜明けた4日、現場の小売店「ウォルマート」の前に住民が次々と献花に訪れた。犠牲者に祈りをささげる親子、店舗を見つめて涙する姉妹。移民であるというだけで向けられた殺意に、誰もがやりきれない怒りや悲しみを抱えていた。ジルベルト・マルモレホさん(46)は「移民が嫌いだからといって殺していいはずがない。あまりにばかげていて怒りが抑えられない」と声を震わせた。

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