核拡散防止 日本政府「橋渡し役」に試練 保有国と非保有国、深まる溝

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核軍縮を巡る国際社会の溝は広がっている
核軍縮を巡る国際社会の溝は広がっている

 広島市の松井一実市長は6日の平和宣言で、核兵器禁止条約に署名・批准するよう、日本政府や国際社会に初めて要請した。日本政府は核拡散防止条約(NPT)に基づく段階的な核軍縮を目指す。だが、核保有国と非核保有国の対立でNPT体制は揺らぎ、日本は難しいかじ取りを迫られている。【矢追健介、小山由宇】

 日本政府はNPTに基づき、非核保有国には核製造・保有の禁止、核保有国には核軍縮をそれぞれ求めていく方針だ。ただ、核保有国と非核保有国の対立が深まる中、米露中英仏だけに核保有を認めるNPT体制は形骸化が指摘される。日本は来年開かれる5年に1度のNPT再検討会議に向け、双方の接点を探ることに腐心している。

 安倍晋三首相は平和記念式典で「核のない世界の実現に向け、核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、双方の協力を得ながら対話を粘り強く促す」とあいさつした。ただ、広島市長が求めた核禁条約への署名には「条約は現実の安全保障を踏まえず、核兵器国が1カ国も参加していない」と記者会見で否定的な見解を表明した。

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