メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

  • 政治プレミア
  • 経済プレミア
  • 医療プレミア
  • トクトクプレミア
余録

「戦争は偶然を本領とする…

[PR]

 「戦争は偶然を本領とする。およそ人間の行動にして、戦争におけるほど偶然という他所者(よそもの)に活動の自由を許すものはない」。ナポレオン戦争時代のドイツの軍人、クラウゼビッツの名著「戦争論」の一節だ▲多くの偶然や敵の行動で刻々変化する戦場は、指揮官にとって常に不確実性の霧におおわれている。「不確実性」とはリスクの管理や計算すらできないような見通しのきかぬ状態である。彼はこの「戦争の霧」を戦場の本質とみた▲こちらも「戦争」にたとえられる事態なら、不確実性の霧がわき出るのも当然だろう。いや、それどころか指揮官の気まぐれがさらに事態の混迷をもたらしているから始末が悪い。米中貿易戦争の激化による市場の混乱の話である▲トランプ米大統領の対中追加関税の表明に中国が報復措置を打てば、今度は人民元安を容認していると中国を為替操作国にした米国である。貿易戦争は通貨も巻き込み戦火を広げ、世界的景気後退への不安が各国金融市場を直撃した▲米中首脳には先の見通しがあるのかもしれないし、ないかもしれない。どうあれ戦場となるのは両国にとどまらぬ世界の金融経済のネットワークだ。たちこめる不確実性の霧がどんな破局のシナリオを隠しているか、不安はふくらむ▲今の日韓対立でも持ち出される「戦争」のたとえだが、こちらも経済が何より嫌う不確実性の霧が増殖中である。どの指揮官もリスクは計算済みと自信たっぷりだが、人知をあざ笑うのが「戦争の霧」だ。

    おすすめ記事
    広告
    毎日新聞のアカウント
    ピックアップ
    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. ORICON NEWS 稲垣吾郎「今が一番充実してる」 目標問われ「テレビのお仕事も…」

    2. 高校野球 星稜の山瀬主将、履正社・野口との約束が実現「『決勝でやろうな』と話していた」

    3. 特集ワイド 猛暑のソウル「反日」一色と思いきや… ロウソクと太極旗、揺れる劇場都市

    4. 投打で圧倒、星稜24年ぶり決勝に名乗り 奥川10K 中京学院大中京、二塁踏めず

    5. G20会場近くに煙玉 元大阪府警巡査部長を偽計業務妨害容疑で逮捕

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    今週のおすすめ
    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです