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第79期名人戦

現在棋界最多の3冠を誇る渡辺明名人に挑むのは誰か?第79期名人戦と順位戦を特集します。

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第78期名人戦A級順位戦 三浦弘行九段-羽生善治九段 第7局の1

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珍しい朝

 梅雨明け切らぬ東京、空調の音がゴーゴーと響く。ひんやりと冷えた高雄の間に涼しげな羽生が姿を見せた。コンビニの袋から塩分入り果汁飲料を取り出し、盤に向かう。ほどなく三浦が大きな袋を両手に提げてやってきた。お馴染(なじ)みの光景だ。

 両者はすぐに駒を並べ始めたが、ここで珍事が起きた。三浦が左の香車を並べようとしたところ、盤の隅に染みを発見。9九の地点のすぐそばで読みのノイズになりそうだ。磨いても落ちなかったため、すぐ新しい盤と交換することになった。

 定刻を2分過ぎ、対局開始。三浦は大きく息を吸い、吐き出しながら飛車先を突く。指先がわずかに震えて見えた。対戦成績は羽生34勝、三浦9勝と開きがある。三浦は[先]6八玉と速攻を匂わせ、湯呑(ゆのみ)に持参した緑茶パックを入れる。水筒から湯を注ぐと、湯気がゆらりと白く立ち上った。

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