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「福島第1」廃炉後どうなる 原子力学会、四つのシナリオ

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 事故発生から間もなく8年半になる東京電力福島第1原発。廃炉作業が進むが、完了時の敷地の姿は見えていない。そんな中、日本原子力学会が議論の呼び水にしようと、最後を見据えた四つのシナリオ案を考えている。【荒木涼子、岩間理紀、奥山智己】

 ●百数十年後見据え

 「あの日から少しずつ廃炉作業が進み、がれきなど今後も廃棄物は増える。敷地の最後の姿をどのようにすることを目指すのか、議論を始める時だ」。日本原子力学会の「福島第一原子力発電所廃炉検討委員会」の委員長、宮野広・法政大客員教授(原子力工学)は数十年後、百数十年後を見据えて語る。「どんな姿を目指すかで期間も汚染廃棄物の量も異なる」からだ。

 学会は事故後の2014年8月に委員会を発足。廃炉作業に携わる国や東電、原子力損害賠償・廃炉等支援機構とは別に、事故の検証や廃炉の技術的な課題を議論してきた。そして、福島第1原発の「最後の姿」を描く四つのシナリオ案も検討。今秋にも報告書を公表し、社会全体の議論の呼び水にするのが狙いだ。

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