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「氷を入れて炊くとおいしい」って本当?裏ワザ炊飯の意外な落とし穴

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これさえあれば白ごはんが何杯でもいける!というような絶品ごはんのおともに出会ったら、ごはんライフが楽しくなること間違いなし。ただし、ごはんのおともは「おかず」ではなく、あくまでも“ごはんの味”を美味しく引き立ててくれる存在。主役は白ごはんです。だからこそ、そのレシピはシンプルに。日常の白ごはん量がぐんとアップするようなごはんのおともを、お米ライター柏木智帆がお届けします。

沸騰させた煮汁に漬けるだけ!

米作りをナリワイにしていたころ、野菜も自家用で作っていました。家庭菜園に毛が生えたくらいのものでしたが、夏になると野菜がずいぶんと収穫できます。その頃は米作りのほかに、近所の有機栽培農家のもとへ野菜栽培の研修にも行っていて、いつも帰りにたくさんの野菜を持たせてくれました。

とは言え、特に夏場は、自分で栽培した野菜、研修先からいただいた野菜、さらにご近所からおすそ分けいただいた野菜と増えに増え、どうにも食べきれません。

トマトはソースにしたり、ピーマンは切って冷凍したりと工夫しましたが、きゅうりには悩まされました。当時漬けていたぬか床はすでに野菜でいっぱい。そんな時、研修先の有機栽培農家の奥さまから教えてもらったのが、きゅうりの醤油漬けでした。

あまじょっぱさがたまらない!

きゅうり漬 by 柏木智帆
煮合わせた調味液に漬けて冷蔵庫で冷やすだけ。パリッとした食感とあまじょっぱい味付けに白ごはんがぐんぐん進みます。


作り方は煮汁に漬けて冷蔵庫に入れるだけ。ぬか床のように手入れをする必要もありません。

しっかりとした味付けで、夏の暑い日でも白ごはんがぐんぐん進みます。浸かりすぎてしょっぱくなってしまったときは、角切りに刻んで生のきゅうりと一緒に食べたり、納豆に混ぜたり、刻んだ茄子みょうがなどと和えて山形の郷土料理「だし」のようなものを作ってみたりと、さまざまなアレンジも楽しめます。

氷を入れて炊飯するとおいしくなる?

ところで、冷蔵庫で浸水させる時間がないときの「裏ワザ」として、お米と水に氷を加えてから炊飯器の通常炊飯モードで炊くとおいしくなるというウワサがあります。

確かに、冷水で炊飯したほうが粒の張りが良く、甘さや旨みも引き出されるように感じていますが、氷を入れることでも同様の効果があるものなのか試してみることにしました。

まずは、冷蔵庫で1時間浸水してから早炊きモードで炊く直前に氷を入れました。すると、1合では炊きあがりに大きな問題は出ませんでしたが、3合では炊きムラが生じました。場所によっては、お米の肌がボロボロ。団子のようにダマになってしまった部分は米粒がぐちゃっと崩れていました。

今度は、浸水なしで氷を入れて炊飯器の通常モードで3合を炊くと、やはりしっかりと火が入っていない硬い部分もあれば、団子のようにダマになってしまう部分もある状態。とは言え、浸水なしで炊くと、氷を入れずに炊飯したとしても、そもそもお米のおいしさを引き出すことはできません。

そこで、今度は常温で3時間ほど浸水させてから氷を入れて炊飯器の早炊きモードで炊くと、やはり粘りがある部分もあれば、ぼそっとする部分もある状態でした。

冷蔵庫で1時間だけの浸水、浸水なし、常温浸水、いずれのケースでも「氷入り炊飯」は炊きムラが出てしまい、私にとって理想的な“おいしいごはん”は実現できませんでした。

やっぱり「冷蔵庫浸水」がベスト

では、釜内のどの部分に炊きムラが生じているのでしょうか。

氷が影響している部分を探るため、3合の米を1時間冷蔵庫で浸水させた後に氷を入れてから炊飯して、釜の上部だけを取り除いてみました。すると、上部は全体的に米肌が溶けているような印象を受ける光り方。「ツヤ」とは少し違うように感じます。

氷を置いていたところ(上部の中心)は、氷を置いていなかったところ(上部の周囲)に比べて温度が下がるため、生米の状態での吸水速度が遅くなってしまいます。

そのため、上部は全体的に硬めに炊きあがり、ところどころに米粒の表面がどろりと溶けている部分も。一方で、上部を取り除いた後の釜の中心や下部は全体的に軟らかい印象。飯切りして食べてみると、ひどい炊きムラ

やはりダマになった部分は米の肌がボロボロで米粒が崩れていました。氷を入れることによって、対流に影響が生じていることも推測できます。

ただ、使う氷の製氷方法、氷の量、炊飯道具によって結果は変わると思います。今回は、1合に1個(製氷機によって大きさはまちまちですが)の氷を入れ、IH炊飯器を使った結果です。

浸漬水の温度は高いほうが吸水は早く、低いほうが吸水は遅くなります。それでも、低温で浸水したほうが良いのは、時間がかかっても芯まで水が入りやすいためです。

浸水時間を短縮したいというニーズはもちろん理解できますが、おいしいごはんを楽しむためには、私はやはり、炊飯水に氷を入れるよりも、冷蔵庫でじっくりと、できれば半日ほど浸水させてから、冷たい浸漬水ごと炊飯することをおすすめします。


柏木智帆

E082c5adf99b90975bc1ded3b09c9461 お米ライター。元神奈川新聞記者。お米とお米文化の普及拡大を目指して取材するなか、お米農家になるために8年勤めた新聞社を退職。2年にわたってお米を作りながらケータリングおむすび屋を運営した。2014年秋からは田んぼを離れてフリーランスライターに。お米の魅力や可能性を追究し続ける、人呼んで「米ヘンタイ」。
【ブログ】柏木智帆のお米ときどきなんちゃら
【クックパッド】柏木智帆のキッチン

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