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熱く怒る「おばちゃん」法学者(その2止) 政治に愛の突っ込み

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自宅の書斎で笑顔を見せる谷口真由美さん=大阪市で、猪飼健史撮影
自宅の書斎で笑顔を見せる谷口真由美さん=大阪市で、猪飼健史撮影

 

 ◆人権守られる社会目指し

ラグビー魂が原点

 強い日差しが照りつける畑を、法学者の谷口真由美さん(44)は険しい表情で見つめていた。沖縄県東村(ひがしそん)高江地区。米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯が点在するこの地で2017年10月、大型輸送ヘリが牧草地に不時着し、炎上した。住民の安全にかかわる大事故にもかかわらず、日米地位協定によって日本の警察の捜査は制限され、機体に使われていた放射性物質が牧草と土壌を汚染した。

 谷口さんは沖縄に来るたび、時間を見つけてこの畑の持ち主である西銘晃(にしめあきら)さん(66)宅へ行く。今月5日に訪ねた時には、特別な日にしか作らないというヒージャー(ヤギ)の刺し身や汁物、もぎたて野菜たっぷりのお昼ご飯で歓待してくれた。事故現場は家から未舗装の道を200メートルほど下りた、海を望む眺めのいい場所だ。時折、頭上を飛んで行く米軍ヘリの騒音にさえぎられながら、私たちは西銘さんの話を聞…

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