メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

佐藤優・評 『ゴルバチョフ その人生と時代 上・下』=ウィリアム・トーブマン著、松島芳彦・訳

 (白水社・上5076円、下5184円)

理想主義の再評価が必要な時

 内政、外交の両面におけるペレストロイカ(改革)路線を推進したことで東西冷戦を終結させたが、ソ連崩壊を阻止できなかったソ連最後の最高指導者(大統領兼共産党書記長)をつとめたミハイル・ゴルバチョフ(1931年生まれ)に関する優れた評伝だ。訳者の松島芳彦元共同通信モスクワ支局長は、英語とロシア語に堪能で、ロシア事情にも通じている。訳文も正確で読みやすい。

 ゴルバチョフが類(たぐ)い稀(まれ)な理想主義者であったことは、INF(中距離核戦力)全廃条約を米ソ間で締結したことで端的に示されている。1987年12月7日から10日までゴルバチョフは米国を訪問した。ゴルバチョフとレーガン米大統領によるINF全廃条約の調印式は、ワシントンで8日の午後1時45分から行われたが、この時刻はレーガン夫人のナンシーが頼りにする占星術師の指示で決まった。

この記事は有料記事です。

残り1045文字(全文1446文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 呼吸困難や倦怠感…実は深刻なコロナ後遺症 病院で相手にされず 医師「国は対策を」

  2. 「菅語」を考える 論理的でない受け答え「首相の器ではない」 上西充子法政大教授

  3. 「感染を制御できない」 専門家に強い危機感 会合後に漏れた本音

  4. #排除する政治~学術会議問題を考える 新しい形態の学問弾圧「菅首相は歴史に名前が刻まれる」 木本忠昭・日本科学史学会会長

  5. 新型コロナに無為無策の菅政権 全額国費で「面の検査」「社会的検査」を

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです