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8月 明治・大正期に活躍した実業家、原三渓 名品公開した芸術のパトロン=高階秀爾

国宝「寝覚物語絵巻」(部分)、12世紀(平安時代後期)、大和文華館蔵 ※展示期間:8月9日~9月1日

 西の桂離宮、東の三渓園と並び称される名高い横浜の三渓園は、横浜・本牧の絶勝の地にあって、園内に移築した桃山建築の遺構「臨春閣」や燈明寺の三重塔とともに、緑豊かな自然と優れた古建築とが一体となった情趣深いたたずまいを見せる。

 この名園を造り上げたのは明治から大正にかけての時期に、生糸、絹織物産業で活躍した実業家、原三渓(本名・富太郎、1868~1939年)である。豊かな感性に恵まれた美術愛好家であり、卓抜な経営戦略によって得た財産を投じて、きわめて質の高い古美術コレクションを築き上げた。その内容は、平安期の仏画、仏像から物語性に富む大和絵、荘重な水墨画、華麗な琳派絵画、茶器、書跡など、絵画、彫刻、工芸のあらゆるジャンルにわたり、中国の南宗絵画や西域ラッカの陶器にまで及んでいる。しかも三渓は、それらの優れた美術品を、自分の楽しみのためだけに秘蔵するのではなく、望む者がいれば誰にでも惜し気もなく鑑賞を許し、ともに楽しむという広い度量の持ち主であった。例えば、現在日本を除けば世界で第一流の日本東洋美術の宝庫と言われるワシントンのフリーア美術館の創立者チャールズ・フリーアも、三渓の温厚な人柄と、その所蔵品を通じて日本古美術の愛好家となった一人であった。

 そればかりではなく、三渓はまた、優れた古美術は新進の芸術家の芸術心を養う教育材料であると見定めて進…

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