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余録

チェルノブイリ原発の所長が理髪師に…

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 チェルノブイリ原発の所長が理髪師に「原発の状況はどうか」と聞かれ「すべて順調」と答えた。ほどなくまた同じ質問をされ、順調だとくり返す。3度目になるとついに所長は「なぜ、同じことを聞くんだ!」▲理髪師は答えた。「すべて順調というたびにあなたの身の毛がよだち、散髪しやすいんです」。旧ソ連の情報隠しを皮肉る小話である。ソ連にはチェルノブイリの他にも大量の放射性物質を放出しながら隠蔽(いんぺい)されていた核事故もある▲1957年にウラル地方のマヤーク軍用核施設で起きた放射性廃棄物のタンクの大爆発である。大気中に放出された大量の放射性物質で住民多数が被ばくしながら、70年代に西側に亡命した科学者が暴露するまで世界は知らなかった▲核の軍事利用に米ソが狂(きょう)奔(ほん)した冷戦時代だが、そんな過去を思わせるロシア海軍実験場の爆発である。5人が死亡、周辺の放射線量急増が観測されたこの事故に、トランプ米大統領は原子力推進式巡航ミサイルの失敗とツイートした▲原子力で長時間巡航するこの兵器、昨年プーチン露大統領が開発を表明していた。まさに冷戦時代と同じく事故のリスクなど眼中にない兵器である。露報道はその失敗を否定したが、関与する企業は小型原子炉開発中の事故と認めた▲冷戦終結の象徴だった中距離核全廃条約が失効した夏、世界は軍事大国が核技術をおもちゃのようにもてあそんだ時代に戻ったかのようだ。そこで軽んじられたのが、人命と真実なのを忘れてはならない。

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