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「日本はけんかできる国に」 韓国出身のラッパー、モーメント・ジューンさん

毎日新聞の取材に応えるモーメント・ジューンさん=大阪市北区で2019年8月11日、和田浩明撮影

 企画展「表現の不自由展・その後」の中止で揺れる国際芸術祭・あいちトリエンナーレ。継続中の展示に参加するアーティストの一人が、韓国出身で大阪在住の日本語ラッパー、モーメント・ジューンさん(28)だ。日本で広がる韓国人らへの直接的圧力や差別に懸念を示しつつ、日韓の人々が連帯できる可能性にも希望を持ち、活動を続けている。【和田浩明/統合デジタル取材センター】

 今回の「表現の不自由・その後」展中止をめぐる問題では、日本社会の自浄作用が弱まっていると感じました。従軍慰安婦をテーマにした「平和の少女像」展示など、タブー視されているものに触れた作品を、批判し議論するだけでなく、排除しようとしました。展示は結局、脅迫的なメッセージを受けた実行委員会が中止するという事態に追い込まれてしまいました。企画展について「韓国や北朝鮮による反日プロパガンダだ」といった陰謀論も出ました。韓国人らに対する怒り、差別がよりわかりやすく、直接的に表現されるようになってきたと思います。

 こうした事態は今までもあったことで、大きな驚きがあるわけではありません。自分は、こうした状況とも向き合っていきたいと思います。人間としての自分を総合的にさらけ出して理解を得られればいいとは思います。しかし、韓国を嫌いな人の心に届くのは難しいかもしれません。それでも、嫌う人でもやわらかくさせる何かを示すことができれば、日本は住みやすくなるのかもしれないと思っています。

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和田浩明

1991年4月入社。英文毎日編集部、サイバー編集部、外信部、大阪社会部を経て2003年10月から08年3月までワシントン特派員。無差別発砲事件、インド洋大津波、イラク駐留米軍や大統領選挙を取材。09年4月からはカイロに勤務し、11年1月に始まった中東の民主化要求運動「アラブの春」をチュニジア、エジプト、リビア、シリア、イエメンで目撃した。東京での中東、米州担当デスク、2度目のワシントン特派員などを経て2019年5月から統合デジタル取材センター。日本社会と外国人住民やLGBTなどの今後に関心がある。

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