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「内地の水」に涙した兵 同僚の最期は「かあちゃん」…91歳、伝え続ける義務

徴用船で硫黄島へ物資を運んだ時の様子を語る藤田さん=兵庫県西宮市で2019年8月2日午後3時55分、岡崎英遠撮影

 太平洋戦争末期の激戦として知られる「硫黄島の戦い」の直前、兵庫県西宮市の藤田馨さん(91)は徴用船の乗組員として島に物資を届けた。あの時会った兵士たちは、その後米軍の攻撃を受け「玉砕」。自身も帰りの航海中に米軍の空襲を受け、多くの同僚を失った。「地獄のような光景だった」と語る。

 大阪生まれで海員養成所を経て、1944年春に16歳で、海軍に徴用された貨物船「九州丸」(632トン)の乗組員になった。神奈川県・横須賀に配置され、小笠原諸島の航路を中心に物資や疎開する住民の輸送任務を担った。ただ戦局の悪化と共に米軍に撃沈される船が増え、次第にこの海域に近づくことは少なくなっていた。

 45年2月上旬、乗組員全員が突然、家族へ手紙を書くよう指示された。船には大量の物資が積み込まれ、上…

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