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余録

戦時中、日本は占領したビルマ(今のミャンマー)で…

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 戦時中、日本は占領したビルマ(今のミャンマー)で独立運動家バーモウを元首に親日政権を作った。この独立と同盟条約締結にあたり枢密院(すうみついん)で東条英機(とうじょう・ひでき)首相が答弁している▲「『ビルマ』国は嬰児(えいじ)なり。一から十まで我方の指導の下にあり。……本条約が形式上対等となり居(お)るは『ビルマ』国を抱き込む手なり。……表向きは何処迄(どこまで)も対等とし、自尊心を傷つけざる様計(はから)いたるものなり」。いやはや、みもふたもない物言いとはこのことか▲ではバーモウはどう見ていたのか。「日本の軍人たちほど他国人を理解するとか、他国人に自分らの考え方を理解させるとかいう能力を完全に欠如している人々はいない……すべてを日本人の視野においてしか見ることができない」▲戦後の回想だが、赤ん坊扱いされた方がよほど相手を見ていたようだ。それから74年、戦争の惨禍(さんか)を省みて異質な「他者」の見方を学び、相互に理解しあうすべも知った戦後の日本人である。おかげで分かちあえた平和と繁栄だった▲だが世界は今、不寛容が先に立つ異文化摩擦や大国の自国第一主義など、分断や対立の先祖返りの様相を見せる。人口急減が迫る日本社会は、その中でさらに身近な日常に外国の働き手を迎え入れ、共に生きる未来を探ることになる▲おりしも戦後処理をめぐる隣国との対立の中で迎えた8・15である。内外の戦没者の魂を鎮めるこの日、「他者」と理解しあうという戦後の日本人が学んだ「平和」の核心にあらためて思いをめぐらしたい。

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