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京アニ、事業再建へ一歩ずつ 全社員に心理士面談 劇場版新作は「検討中」

事件発生から1カ月を迎え、「京都アニメーション」第1スタジオを前に涙を拭う女性=京都市伏見区で2019年8月18日午後1時33分、山崎一輝撮影

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 世界的に愛される作品を生み出してきた「京都アニメーション」の第1スタジオ(京都市伏見区)で35人もの命が奪われた放火殺人事件は18日、発生から1カ月が経過した。京都アニメーションには、制作の中心拠点で被害を受けた第1スタジオを含め6カ所の拠点があった。事件後は「京アニ&Doショップ!」が臨時休業したが、宇治市の本社と第2スタジオ、関連会社「アニメーションドゥウ」(大阪市)と東京オフィスは稼働を続けている。本社は被害者や遺族らへの対応に追われたが、現在は事業の再建に向けて動き出している。

 事件の影響を考慮し、無事だった人も含む全社員を対象に臨床心理士による面談を実施。相談可能な体制を続けている。代理人弁護士によると、第1スタジオで負傷した社員の複数が勤務を再開しているという。

 今後の新作公開については9月6日予定の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝―永遠と自動手記人形―」以外は「すべて検討中」としている。同社ホームページ(HP)で来年1月公開と予告されている「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」や、先月公開された「劇場版 Free! Road to the World 夢」のパンフレットで2020年夏公開とされた劇場版新作も含むとみられる。

 第1スタジオでは主に新作の制作が行われていた。事件による火災で原画など紙の資料はほぼ全損したが、1階にあったサーバーは焼損を免れ、原画や絵コンテなどをデジタル化していた多数のデータを欠損なく回収できたという。新作のデータが含まれているとみられる。また、過去の作品の完成映像や絵コンテ、原画などは他の社屋に残っているという。

 同社主宰で「アニメーター科」「美術・背景科」の2コースがある「プロ養成塾」は、10月に入塾予定だった第28期後期生の2次募集を見送った。1年のカリキュラムで技術を学ぶが、「京アニクオリティー」の基礎を築いた木上益治さん、10作超を監督してきた武本康弘さん、美術監督の渡辺美希子さんの講師3人の死亡が確認されている。

 今年6月から受け付けていた「第11回京都アニメーション大賞」の募集も14日から一時停止。スタッフが事件の対応に当たっているためとし、今後の予定はHPで案内するという。今年11月に予定しているファン感謝イベントは開催予定だが、サイン会や講演会などのステージイベントは中止。チケットの受け付けも一時停止している。

 国内外からの多数の支援の申し出を受けて7月24日夕にHPで案内した口座には1日足らずで1万3991件、2億7432万円が寄せられた。その後も増え続け、16日午後3時までに7万1984件、計19億9761万円となった。同社は被害を受けた社員への補償や事業の再建に充てる意向を示している。【国本ようこ】

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