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記者の目

山小屋の閉鎖を考える 将来見据え計画的対応を=平井桂月(東京社会部)

入り口にロープが張られ、閉鎖のお知らせが掲示された奥多摩小屋=7月13日、平井桂月撮影

 東京都の最高峰、雲取山(標高2017メートル)へ向かう尾根上にある奥多摩町営の「奥多摩小屋」が、老朽化のため今年3月末で閉鎖された。閉鎖後の方向性について、国や都、町による答えは出ていない。山小屋は登山者を宿泊させるだけでなく、山の安全と環境保全を担う重要な役割も持つ。今後、全国各地で同様の閉鎖が想定される中、山小屋の所有者や関係自治体による、将来を見据えた計画的な対応が求められている。

 JR青梅線の終点、奥多摩駅からバスに乗り約35分で雲取山への登山口の一つ、鴨沢に到着する。鴨沢から歩いて約4時間半、標高約1800メートルの尾根に、閉鎖された奥多摩小屋が建つ。都内の山域では唯一のテント場があり、富士山の眺望が良いことから、閉鎖前の週末にはカラフルなテントが張られ、学生などでにぎわっていた。しかし、小屋の閉鎖に伴い、テント場やトイレは使用できなくなり、かつての面影はない。

 奥多摩小屋は1959年、東京国体の山岳競技の施設として都が補助金を出して秩父多摩甲斐国立公園内に建てられた。町によると、小屋の宿泊者は年々減少しており、2017年度は292人。一方、テント泊は増えており、17年度は4509人の利用があった。町は小屋の修繕や改修を重ねてきたが、建設から半世紀以上が経過し、宿泊者の安全確保ができないと判断、環境省や都などと協議し、昨年3月に廃止を発表した。

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