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毎日新聞
アスリート交差点2020

努力は天才を超える 試合は赤いスパッツで=柔道・阿部一二三

 世界選手権が25日に東京・日本武道館で開幕し、私の男子66キロ級は26日に試合が行われます。今回は試合に向けた準備についてお話しします。

 筋肉で体重が増え、大学に入ってから本格的に減量が必要になりました。約1カ月前から始める減量中は肉全般を食べますが、脂の少ないものを選びます。満腹感を得るために、カロリーの少ないブロッコリーとか食物繊維の多い野菜も多めに食べます。母の料理の中で一番好きなラタトゥイユ(南フランスの郷土料理。夏野菜の煮込み)も野菜を多く摂取できるので、食べることもあります。時にはサウナスーツを着て練習をすることで大量の汗をかき、最後は水分を抜いて調整していきます。

 験担ぎに、試合前日の計量時から試合当日は、赤いスパッツをはいています。この赤いスパッツは、母に「赤は闘争心が湧く色やから」と言われたのがきっかけで小学生の時からはいており、今は予備も含めて3枚くらい持っています。

 試合の畳に上がる前は、口を大きく開け、頬をたたくのが「ルーティン」となっており、高校くらいから続けています。もちろん緊張はしますが、その緊張を無理に抑えようとは思っていません。畳に上がればやるしかないので、その緊張が闘争心に火をつけ、勝利への執念へと変わっていきます。

 6月にけがをした左足首も順調に回復し、7月中旬から本格的に練習を再開しました。けがをした当初は不安もありましたが、最短で回復でき、その後は充実した練習を積むことができたので、今は不安もありません。けがをしても「自分が一番強い」ということをしっかり見せるためにも、豪快に一本をとりにいく積極的な自分の柔道を貫き通すことができれば、絶対に負けないと思っています。

 自国開催でいつもの国際大会以上にたくさんの応援があることはすごく力になり、いつもより力が発揮できると思います。その雰囲気を楽しみつつ、来年の東京五輪に向けて、圧倒的な力で勝って3連覇したいと思います。(あすは陸上・山県亮太です)(タイトルは自筆)


 Q 印象に残っている夏の思い出は?

 A 高校時代の夏合宿はクーラーがなかったので、きつかった記憶ばかりです。長野県の戸狩であった大学恒例の夏合宿も、炎天下の山の中を1日10キロぐらい走って大変でした。柔道以外では、小学校の時に、毎年大阪の祖母の家に親戚で集まって見た淀川の花火大会がいい思い出です。


 ■人物略歴

阿部一二三(あべ・ひふみ)

 神戸市出身。男子66キロ級で2017年、18年の世界選手権2連覇。14年の講道館杯を男子最年少の17歳2カ月で制した。妹の詩も18年世界選手権女子52キロ級優勝。日体大4年。22歳。