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「表現の不自由」考

「公金使うなら行政に従え」は妥当なのか 憲法学者・曽我部真裕氏に聞く

西日の差す街頭に立つ京大の曽我部真裕教授=東京都千代田区で2019年8月8日、小川昌宏撮影

 「国の補助金を使うんだから国の方針に従うべきだ」「政治家が展示を批判するのも表現の自由」――。国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止となった問題では、こうした理屈で、展示中止を肯定する意見が相次いだ。表現の自由は、憲法21条に規定された基本的人権だが、これらの意見は憲法に照らして適切なのか。曽我部真裕・京都大教授(憲法学)は「明確にノーだ。公職にある政治家が誤った解釈を流布し、抗議殺到を助長した」と指摘する。【聞き手・中川聡子/統合デジタル取材センター】

 私が今回の騒動を巡ってまず気になったのは、「表現の自由」について明らかに間違った解釈を、政治家が堂々と語っていた点です。それが一般市民の抗議をエスカレートさせた面があるのではないでしょうか。

 「あいちトリエンナーレ」は愛知県で3年に1度開催される国際芸術祭で、県や名古屋市が入った実行委員会が主催し、公立美術館などで開かれます。県や市の予算、文化庁の助成金が投入されています。実行委員会会長は愛知県の大村秀章知事、同会長代行が名古屋市の河村たかし市長。ジャーナリストの津田大介さんが芸術監督を務めています。

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中川聡子

2006年入社。千葉支局、東京・社会部、生活報道部を経て、統合デジタル取材センター。性差別を追った年間連載「ガラスの天井」取材班として、16年貧困ジャーナリズム賞。19年にも「児童扶養手当の資格確認を巡るスクープ報道」で同賞を受けた。ジェンダーや家族、格差に関わる問題を中心に取材している。

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