日の暮れた薄暗いグラウンドに、楕円(だえん)球を追う楽しそうな声が響いた。オーストラリア東部のブリスベンを拠点とするラグビークラブ「ブリスベン・ハスラーズ」。気温10度前後の寒空の下、心地よさそうに汗を流す選手たちの中には性的少数者もいた。
地域リーグに所属するハスラーズの特色は、ゲイやレズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーら性的少数者(LGBTなど)に幅広く門戸を開いていることだ。「同性愛者らが安全にスポーツを楽しめる環境作り」を目指し、2004年に設立。メンバー約40人のうち、約7割が性的少数者だ。
オーストラリアでは、17年に同性婚が合法化されるなど多様性を受容する動きが加速。ハスラーズの会長を務めるジェーソン・ギャリックさん(32)も、クラブを取り巻く環境の変化を感じている。試合には多くの観客が集まり、性的少数者のスポーツクラブのロールモデルとして、他競技の関係者からも問い合わせがある。ギャリックさんは「周囲のサポートが厚くなり、僕らへの見方は変わってきた」と語る。同様のクラブは国内に数…
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