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「山下ふ頭をばくち場にしない」横浜港運協会、カジノに反対 市は依存症患者の実態調査へ

記者会見で質問に答える藤木幸夫氏=横浜市中区で

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 横浜市の林文子市長がカジノを含む統合型リゾート(IR)を横浜港の山下ふ頭に誘致する意向を正式に表明したのを受け、山下ふ頭に関係する企業が加盟する「横浜港運協会」とカジノに頼らない観光開発を目指す「横浜港ハーバーリゾート協会」が23日、横浜市内で記者会見した。両協会の会長を務める藤木幸夫氏は市長の決定について「山下ふ頭をばくち場にしない」として、誘致に反対する姿勢を改めて示した。【石塚淳子】

 藤木氏は会見で、6月に両協会が横浜市に提出したカジノ導入に反対する要望書に対し、市から回答がないまま林市長が誘致を表明したことに対し、「顔に泥を塗られた」と不快感を示した。山下ふ頭に拠点を置く協会加盟企業が、市から求められている本牧ふ頭への移転に「なんで立ち退かなければいけないのか」と応じない考えを改めて表明。「将来的に『よかった』と言われるよう、港湾人として山下ふ頭を守っていく。命を張っても(IRに)反対する」と述べた。

 ハーバーリゾート協会は、山下ふ頭に展示面積25ヘクタールの国際展示場やディズニークルーズなどの大型クルーズ船の拠点などをつくる構想を示している。事業全体で455億円の収益を上げられるとの試算を示し、「山下ふ頭はIRがなくても立派な開発ができる場所。カジノはふさわしくない」と強調した。

 また、横浜市議会の「立憲・国民フォーラム市会議員団」(今野典人団長)は23日、林文子市長宛てに「横浜へのカジノ誘致の撤回を求める緊急要請」を提出した。要請は「市議会への説明も経ず、突然、重大な政策決定を表明したことは議会軽視と言わざるを得ない」と批判。林市長にカジノを横浜に誘致するとした判断を速やかに撤回するよう求めている。

市は年内にも調査開始

 カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を決めた横浜市は、ギャンブル依存症対策の準備として、年内にも依存症患者の実態調査を始める。IRの導入でギャンブル依存患者が増加するという市民らの懸念が根強い中、実効的な対策の検討に向け実態把握が不可欠と判断した。

 横浜市はギャンブルなどの依存症について各区の福祉保健センター、横浜市こころの健康相談センターで患者やその家族らからの相談を受け付けている。家族向けの講座も実施し、患者には依存症から抜け出すために再発予防プログラムを受講させるなど、対策を講じてきた。ただ、実際に市内にどれだけの依存症患者がいるのかは把握していなかった。

 IR誘致を表明した22日の記者会見で、林文子市長はギャンブル依存症患者者数について「完全に把握していない。想定では2万人ぐらいと思われる」と現状を説明。「他の公営ギャンブルで依存症になられた方に対策を行っているが、カジノができれば、それなりにお金をかけて、これ以上は増やさないようにしたい」と語った。

 調査は、住民基本台帳から無作為抽出した市民にアンケート用紙を送る。設問への回答から依存症患者の実数をつかみ、その割合を市の人口に乗じて、推計の人数を割り出す。調査機関に委託し、年度内に結果をとりまとめたい考え。関連予算案を9月定例市議会に提案する。【田中義宏】

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