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ALL FOR 2020

東京へ ともに歩む

毎日新聞
アスリート交差点2020

行動が夢を叶える あと1年、技術伸ばす=カヌー・羽根田卓也

 東京五輪でカヌー・スラローム会場となる「カヌー・スラロームセンター」(東京都江戸川区)が完成しました。都心からも近く、駅から気軽に歩いて行ける距離にあり、今まで見てきた五輪と比べても見劣りしない世界で一番のコースだと思います。

     会場で10回程度は、こいでみましたが、夢のような感じでした。東京のど真ん中に日本初の人工コースができるとは昔では考えることすらできなかったからです。中学、高校ぐらいで海外に遠征に行くようになり、人工コースを目の当たりにしてきました。国際大会は人工コースで行われます。川の流れが激しく、常にゲートが設置してある環境で自由に練習できなければ、世界とは戦っていけないとずっと感じてきました。

     日本に人工コースができたことで、国際大会の誘致や普及にもつながり、新しいきっかけが生まれる場になると期待しています。国際大会が誘致されれば、強豪の外国選手が日本に来る機会も増え、子供たちは一流のこぎを目の当たりにすることができます。カヌーってすごいスポーツだと思って始める子供たちが増えればいいと考えています。

     コースが完成し、自分のやるべき方向性がはっきりと見えました。今の世界のトレンドは、狭く複雑な流れが入り組んだコース。より高い技術力や俊敏性を磨かなければ対応できません。東京のコースも似たような造りになっている印象です。パワーをつけるよりも自分の長所である技術力を伸ばした方が戦いやすい感触がありました。

     東京五輪まで1年を切りました。ムードが高まっている感じはしますが、1年前というのは怖い時期でもあります。上がり下がりのある「調子」というものは自分で調整できることではないと思っているので、この時期で一喜一憂する必要はありません。「もう1年しかない」という必死な気持ちと、「まだ1年で力を高められる」という前向きな気持ちの両方を持って過ごしたいです。(あすは競泳・渡辺一平です)(タイトルは自筆)


     Q 印象に残っている夏の思い出は?

     A 夏は毎年競技シーズン真っただ中なので競技の思い出しかありません。9歳か10歳ぐらいの時、知り合いの子供たちと10人ほどで、滋賀に夏のカヌー合宿に行ったことが最も思い出深いです。そこで初めてカヌーの友達ができました。最初の合宿が楽しかったので、カヌーを続けることができました。友達に会いたいから合宿に行くこともあり、カヌー以外の楽しさもそこにはありました。当時の仲間の中には、日本代表の金谷徹選手や矢沢一輝選手もいます。カヌーで友達になった仲間とは今でも日本代表でしのぎを削っています。


     ■人物略歴

    はねだ・たくや

     愛知県豊田市出身。種目はスラローム男子カナディアンシングル。高校卒業後からスロバキアを拠点とし、2016年リオデジャネイロ五輪で、カヌーで日本初メダルの銅メダルを獲得。32歳。