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赤字経営続く山形県立河北病院 来月以降、一部休診も

一部診療科で休止の可能性がある山形県立河北病院=山形県河北町谷地で2019年8月21日、的野暁撮影

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山形県が健全化案、医師側反発

 山形県立河北病院(河北町谷地)が診療科存続の瀬戸際で揺れている。長年の赤字経営に対し、県が5月に外来診療科の廃止を含む経営健全化計画案を示すと、山形大医学部側は医師派遣の中止を病院に通告。一部診療科は医師不在で9月以降、休止となる可能性が生じている。県と医学部側との意思疎通は十分とは言えず、期限の9月が近づく中、地元や患者の不安は払拭(ふっしょく)されていない。【的野暁】

14年連続

 河北病院は1947年開業で、49年に県内初の県立病院となった。県病院事業局によると、経常収支は2004年度から14年連続赤字で、12年度以降は経常赤字が毎年5億円超。県立4病院などからなる県病院事業会計は16年度決算で資金不足が生じたが、その大半は河北病院によるものだ。

 同局は専門のコンサルタントに調査・分析を委託し経営改善の方向性の提案を受け、今年5月、経営健全化計画案を公表。非常勤医のみの神経内科、脳神経外科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉(いんこう)科と、常勤医が1人の小児科は外来診療のみで入院患者の対応はしておらず、不採算を理由に存続「見直し」を検討する方針を示した。

深まる溝

 これに対し、県内医師の適正配置を検討する「蔵王協議会」の嘉山孝正会長(山形大医学部参与)は「協議会に相談なく計画案を公表し、医師のモチベーションを低下させた」などと疑問視。計画案が事前に十分に示されなかったことで県との間で溝が深くなったとみられる。医学部は小児科、眼科、皮膚科の医師派遣を9月以降、中止する方針を病院に伝えた。

 県病院事業局は7月下旬、医学部に医師派遣を文書で要請したが、医学部は派遣は協議会が決めていると返答。県側は8月に医学部と協議会に文書で要請したが、手順や内容を巡って嘉山会長が受け取りを拒否し、再度出し直すこともあった。

患者動揺

 嘉山会長は23日、毎日新聞の取材に、小児科と眼科への非常勤医配置を調整していることを明らかにし、両診療科の休診は避けられる見通しとなった。しかし、皮膚科の休診は避けられない状態だ。協議会は26日に、山形大医学部内の会議室で医師の適正配置を検討する委員会を開く。

 この間、森谷俊雄・河北町長らは現状を不安視し、協議会などに診療継続を求める要望活動をしてきた。河北病院を30年来、利用しているという同町内の60代女性は同院の現状を「報道で知り、動揺している」と不安を隠さず、総合病院としての存続を願った。

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