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アスピリン原料に「完全リサイクル」プラ開発 信大准教授ら

アスピリンの分子模型を持つ高坂泰弘准教授(右)と開発したプラスチックを持つ風間茜さん=長野県上田市常田の信州大繊維学部で、原奈摘撮影

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分解に5日 実用化に課題

頭痛薬アスピリンから循環可能なプラスチックを実現

 プラスチックによる海洋汚染が問題となる中、信州大繊維学部(上田市)の高坂泰弘准教授(高分子化学)と修士2年の風間茜さん(24)が、原料物質にリサイクルできるプラスチックの開発に成功した。材料は頭痛薬や鎮痛剤の主成分アスピリン。実用化できれば石油資源の枯渇やマイクロプラスチックの問題の解決につながる結果に「想定外で、ひょうたんから駒の結果」と本人たちも驚く。【原奈摘】

開発したプラスチックのかけら=長野県上田市常田の信州大繊維学部で、原奈摘撮影

 もともとは全く別の化学構造のプラスチックを作るために材料を探していた。欲しい構造を持つ物質をデータベースで探すと、唯一引っかかったのがアスピリンだった。アスピリンを化学反応させた脱水アスピリンを連結し、プラスチックができるところまでは想定内だった。さらに別の構造のプラスチックにしようと水と酸で加熱すると、予想以上に分解が進み、残ったのはアスピリンの原料となるサリチル酸と酢酸だった。原理的には完全なリサイクルが可能になったといえる。

 現状では、論文で発表した条件だとプラスチックの分解に5日もかかり、コスト面からもすぐに実用化できるわけではない。ただ、今回の反応のメカニズムを解明して応用すれば「アスピリン以外の材料でもリサイクル可能なプラスチックが作れるかもしれない」と高坂准教授は話す。

 プラスチックのリサイクル方法は燃やして熱エネルギーを得る「サーマルリサイクル」や溶かして再成型する「材料リサイクル」などがあるが、それぞれに課題がある。風間さんは「この研究がリサイクル方法の一つになったら面白い」と期待している。

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