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「今年は上がってこないかと思いました」。アカウミガメの産卵地、宮崎県日南市で36年間、保護活動に携わってきた桑田守さん(69)が打ち明けた。
毎年初夏から8月にかけ、未明の海岸で上陸の跡を探し、盗掘や野鳥による食害から守るため卵を保護柵に移してきた。今年は初めて5月の産卵がなく産卵上陸数も例年の半分ほどの19回だった。
異変は以前から感じていた。まず浜が痩せた。広いところで50メートルはあった砂浜が堤防近くまで削られた部分もある。砂が少なければ、上陸したウミガメも産卵せずに引き返してしまう。大小の流木も異常なほど増え、上陸を阻んでいる。「災害が増えたのかもしれませんが、改修で川の流れをよくしすぎたのでは、とも思います」と桑田さん。
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