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情報公開法成立20年/5 公的記録少ない満蒙開拓 市民活動が解明補う

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東京府拓務訓練所の跡地を訪れた「東京満蒙開拓団」の著者の一人、藤村妙子さん=東京都日野市で7月19日
東京府拓務訓練所の跡地を訪れた「東京満蒙開拓団」の著者の一人、藤村妙子さん=東京都日野市で7月19日

 1932(昭和7)年から推計約27万人が農業移民として中国東北部に送り出され、敗戦後の逃避行で約7万2000人の死者を出したとされる「満蒙開拓団」。寒村の救済策とのイメージでとらえられがちだが、東京発も全国9位の約1万1000人いた。

 どんな人たちが東京から渡ったのか、長らく実態が分からなかった。「東京府(都)の文書に開拓団の資料が残っていないからだ」。この問題に詳しい加藤聖文・国文学研究資料館准教授は解説する。「(開拓業務を所管した)拓務省がなくなると、戦後は外務省、農林水産省、厚生労働省などにばらばらに引き継がれ、文書が廃棄または所在不明になっていった。地方も同じような事情だったのだろう」

 例えば39年に作られた農業移民のための訓練施設「東京府拓務訓練所」(東京都日野市)と訓練を受けた人々について、公的にはどう記録されているのか。日野市郷土資料館で助言を受けた後、東京都公文書館(世田谷区)を訪ねると、いくつかの文書が見つかった。用地購入を巡る書類のほか、府(都)公報に設置や廃止の記載があった。それによると山林や畑を買収して開設。「訓練所規定」では、訓練生は定員100人で6カ月間、農…

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