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社説

日本のアフリカ支援 持続可能な成長後押しを

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 人口爆発が見込まれ、「最後の巨大市場」としても注目されるアフリカにどう向き合っていくのか。日本の姿勢が問われる場となる。

     日本政府主導の第7回アフリカ開発会議(TICAD)が28日から3日間、横浜市で開かれる。

     アフリカの潜在力は高い。現在約13億人の人口は2050年に約25億人へと倍増し、世界の4人に1人がアフリカ人となる見通しだ。

     長らく「貧困と紛争の大陸」とみなされてきたが、状況は一変した。携帯電話の普及で電子マネー決済が広がり、ドローンが医薬品を運ぶ。「先端技術の実験場」の様相だ。

     トランプ米政権の保護主義が世界を揺るがす中、統一市場「アフリカ大陸自由貿易圏」を今年5月に発効させたのも特筆すべき点だろう。

     日本のアフリカ支援は曲がり角を迎えている。政府開発援助(ODA)の1割がアフリカ向けだが、増額は難しい状況だ。政府主導の「援助」から民間企業の「投資」に軸足が移りつつある。

     安倍晋三首相は16年の前回会議で、民間を含めて「300億ドル規模の投資」を打ち出した。双方の企業代表が正式参加する今回は「官から民へ」の流れがより色濃くなる。

     しかし、日本企業のアフリカ投資は近年、伸び悩んでいる。日本からの直接投資額は世界10位以下の低空飛行が続いてきた。

     とはいえ、エチオピアやウガンダで日本人女性起業家が開いたバッグ工房など、アフリカの持ち味を生かした「小さな成功」例もある。

     政府は、アフリカ諸国に投資環境の改善を促すと共に、独自のビジネスモデルを創出する新興企業への支援策を強化すべきだろう。

     だが、アフリカを「市場」としてのみ見る視点ではいけない。技術革新の恩恵を受けて成長している大陸だが、一方で、国家・地域間の格差の拡大という影も生まれている。

     約4億人が「1日1・9ドル」の貧困ライン以下で暮らす窮状は変わらない。紛争下の性暴力や感染症などの問題も深刻だ。人々の生活向上につながる取り組みが欠かせない。

     日本が他国とアフリカ進出を競い合う時代ではない。アフリカの自立と持続可能な成長のために各国の官民が力を合わせるときだ。

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