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社会部、ワシントン・エルサレム特派員などを歴任した大治朋子専門記者によるコラム。

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教科書で文学の「効能」=玉木研二

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 2022年度から実施される高校の学習指導要領では、国語教科が日常的な理解や表現を的確にする「実用」を重視して改編される。あおりで近代文学作品が軽んじられると懸念する声は強く、日本文芸家協会は声明を出した。

 大学入試センター試験に代わり21年に始まる新テスト(大学入学共通テスト)は一部に記述式問題を導入するが、これとも連動する。一昨年示されたモデル問題は、実際的な生徒会規約や学校新聞などをめぐる設問で、読解力や情報伝達力などを見た。学校や予備校がこうした例を念頭に「傾向と対策」を練るのは必然だろう。

 かくて文学作品は「おまけ」的存在になるのか。

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