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社説

夏休み明けの子供たち 小さな変化にも目配りを

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 全国各地で学校の夏休みが終わりつつある。友人関係や勉強などの悩みを抱えている子供は、学校生活が再開するこの頃に、最も不安定になると言われる。

 政府の自殺対策白書によると、2013年までの42年間で、18歳以下の子供の自殺が累計で最も多かった日は9月1日だった。突出していた。その前後の日も多かった。

 子供の悩みをどのように受け止め、どういうメッセージを送れば子供を救えるのか。この時期、大人は考えなければならない。

 18年には未成年の10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率が2・8となり、過去40年で最悪だった。子供の自殺を防ぐこと、特に夏休み明けの危機を乗り越えることは、社会の大きな課題だ。

 この時期に合わせ、各地で子供の自殺について注意喚起するシンポジウムや講演会が開かれている。東京都人権プラザでは、いじめ自殺などで亡くなった子供たちの作文や、天国の子供への親たちからのメッセージを集めて展示している。

 息子を13年前に亡くした両親は「助けられなくてごめんね」といつまでも残る悔悟の念をつづる。展示に協力するNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」の小森美登里理事は「大人は身近に気になる子供がいないか見回してほしい」と語る。

 子供の不安は体調や態度に表れる。腹痛や頭痛、無気力感など、さまざまな変化に大人は注意を払う必要がある。

 ただ、今は無料通信アプリの「LINE(ライン)」などで子供たちが直接つながるようになっている。大人はどうしても子供の変化を交友関係と結びつける情報が不足する。

 子供の変化に気付いたら、子供の気持ちに寄り添って悩みを打ち明けやすい環境をつくる必要がある。そして「学校に無理に行く必要はないんだよ」と伝えてほしい。

 15年8月に神奈川県の図書館が「学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい」と呼び掛けたツイートが共感を呼んだ。登校しなくても、子供も親も引け目を感じることはない。

 悩みに一緒に向き合うことが子供を守る。それにはまず、小さな変化にも目配りすることが大切だ。

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