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平松 洋子・評『緋の河』桜木紫乃・著

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小説家とカルーセル麻紀。ふたつの存在が彩なす物語。

◆『緋の河』桜木紫乃・著(新潮社/税別2000円)

 北海道釧路の原風景のなか、男として生まれたひとりの少年が「きれいな女のひとになりたい」とゲイボーイへの憧れを抱く。親さえ敵にまわすことを厭(いと)わない、孤立無援の道のはじまりだ。

 長編小説『緋の河』が描く、孤独と勇気の物語。一行一行がしなやかなバネを思わせて強い。この強度、緩みのなさはどこから生みだされるのだろうと考えるとき、それは小説家の気迫によるものだと気づいてあらたに引き込まれた。

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