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シネマの週末・この1本

帰れない二人 激動する社会の外で

 中国のジャ・ジャンクー監督は、祖国の急速な発展から取り残される人々に目を向けてきた。出世作「一瞬の夢」から20年、自身と共に映画も成熟し、本作では社会の外で生きる中年男女の哀愁を、中国の今と重ね合わせる。

 2001年の山西省。ビン(リャオ・ファン)は恋人チャオ(チャオ・タオ)と仲間を束ね、“渡世人”を自称する。ある時若者の集団に襲われたビンを助けるため、チャオは拳銃を発砲して投獄された。数年後に出所すると、ビンは行方が分からなくなっていた。およそ20年にわたる2人の転変を追う。

 21世紀の中国は、北京五輪を開催し三峡ダム建設を進め、着々と大国の体裁を整えてきた。ビンはその勢いに乗りながら、社会の秩序に背を向けて生きようといきがっている。しかしチャオが服役している間にすっかり落ちぶれ、渡世人どころか体制にすり寄ろうとして拒まれ、途方に暮れる。一方チャオは、ビンへの思いを持ち続けて出所したのに、帰る場所がない。

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