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消費増税まで1カ月 暮らし混乱させぬ準備を

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 10月1日に予定される消費税率10%への引き上げまであと1カ月となった。大きな特徴は、飲食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率が初めて導入されることだ。

 税率が二つになるため混乱を心配する声もある。暮らしに深く関わる税制変更が円滑に進むよう政府と企業はきちんと準備する必要がある。

 税収が景気に左右されにくい消費税は、高齢化が進む社会の貴重な財源だ。一方、低所得者ほど負担が重い逆進性という課題を抱える。

 生活必需品対象の軽減税率は日々の買い物の痛税感を和らげ、低所得者の負担を軽くする。消費税率20%前後の欧州では広く定着している。

 増税による景気への悪影響を抑える効果も見込める。日本は消費が弱いだけに重要性は一段と増す。

 定期購読の新聞も軽減対象だ。民主主義の基盤である知識を誰もが入手しやすくするものである。

 問題は、飲食料品で軽減対象の線引きが複雑になるとみられていることだ。酒類と外食が対象から外れていることなどが要因だ。

 例えば、同じ売り場に並ぶ調味料でも、みりんは酒類のため税率10%だが、みりん風調味料は8%だ。

 企業は分かりやすい表示に努めてほしい。軽減対象の商品には値札に「軽」と明記するコンビニもある。消費者も区別しやすいだろう。

 もう一つまぎらわしいとされるのが、飲食店からの持ち帰りは8%で店で食べると10%になることだ。

 ファストフード店などでは税込み価格をそろえるか別のままかで対応が分かれている。欧州でも同様だ。どちらにしても消費者の観点から判断することが大事だろう。

 対応を決めていない企業も多いが、早く示すのが望ましい。周知期間が長ければ混乱も少なくなる。

 政府も事例集は示しているが、さらに周知や工夫をすべきだ。疑問や不安に丁寧に応える必要がある。

 中小の店舗では軽減税率に対応したレジの導入が遅れている。政府が増税を2回延期したため、様子見の店が多かった。従来のレジでも対応可能な設定に変更するようメーカーに促すなど政府の支援が急務だ。

 欧州では軽減税率で市民生活が大きく混乱したとの話は聞かない。日本でも早期定着を図ってほしい。

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